核心のピースは見つかるのか
👼 始まりのとき
もしも〜
藤澤と大森が、ひとつの時をともにする。
その陰で、もう一人…。
二人目の大森の声がそっと現れる。

…え、いきなり “もう一人”?
元貴まる、何人いるん?
何? どゆこと?
うわぁぁぁんっっっ!
貴方の事が〜
さらに三人目、低く重なる大森の声も聴こえてくる。
藤澤と大森の時間は、なおも流れ続ける。
静かに語る大森の声と藤澤のピアノが寄り添う、美しい音色。
そこで流れの中で現れる奥底から這い出したような心の音。
許せない
このままどうなっていくのかという期待が胸をかすめる。
美しすぎて、どうも落ち着かない。

あ。いきなり深いとこ落ちたぷち……
👼 謎
この期に及んで尚
ここで確証はないが、三人目の大森が、かすかにユニゾンしているように聞こえる。
抱きしめてしまったらもう最期
音は流れるように美しく、大森の声をやわらかく包み込む。
けれどその声は、まるでただ一人、時間の外にいるようにも感じられる。

ひっ、ひとりだけ違う世界の住人みたいなってるやんっ!
なんなん?この世界線……
うわぁぁぁぁんっっ
底から聴こえる三人目の声が、ここにユニゾンしてくる。
細かく散りばめられた無数の音は雑音にも似て、心のざわめきをそのまま音にしたように響く。
そのことに気づかぬまま、藤澤の音とストリングスは、ただ優しく心を包むように曲を引っ張っていく。
音を聴いているはずなのに、まるで何かを見せられているような錯覚に陥る。
見てはいけない光景に無理やり目を開かされているようだ。
この曲は一体…。
大森の意図は一体…。

…ぷちには…わかんないような…わかるような……
ちょっと…こわいぷち……
ここ…ど…どこぷち💧
👼 矛盾の解
もしも~
ここからリズムが入ってくる。
ベースが歌のアクセントをそっと支え、リズムの輪郭が現れる。
ドラムはスネアの位置をあえてずらしている。
一瞬、おかしく聞こえるような違和感があるが、アクセントの位置は正確にとらえていて、この違和感が逆にリズムの魅力を引き出している。

え?!
正気か?!
うわぁぁあああん!
ここにこのリズム構成を入れるセンスに驚きが隠せない。
これはまさに歌うドラム。
さらには音のチューニング。
これ以外に合う音はないと感じるほどに、洗練されている。
耳でほどけば理屈はわかる。
ただ、曲として受け止めたときに、このリズムがもたらすのは、やはり心の光景をそのまま音にして投げかけているように感じられる。
👼 再確認
あぁ またお花を摘んで
一瞬音は無になり、ため息のようなあぁの後、若井が歪んだ音で入ってくる。
そのタイミングはピンポイントで、抜群。
音はヘヴィだが、決して重くない。
この音作りには、かなりのこだわりが感じられる。
ここには二人の大森がいる。
単なるハモリではなく、それぞれが意思を持つように個々の旋律を奏でる。
ドラムのスネアは、これまで<じゃりじゃり>とスナッピーの音を強調していたが、一転してシャープな音に変わる。
シンバルの余韻も短く処理され、リズムはよりタイトに。
すべての音が、丁寧に配置されてる。

なんか…どきどきするぷち…
見せられた光景は淡々と静かで感情の動きは見えない。
ぼんやりと空をながめてつぶやいているような、自然と口からこぼれているような穏やかささえ感じる。
だた、これほど整えられた音に恐怖さえ感じる。
壊れそうな何かが、じっと息をひそめているようだ。
改めて確認する。
この曲のタイトルは「天国」である。
👼 こだわりのピース
どうすればいい〜
歌に力が入る。
ドラムもそれに呼応して音数が増える。
バンド、ストリングスも音の粒を一斉に立ち上げ、全体がグッと熱を帯びていく。
ここのメロディに、このコードの音を当ててくるのかと驚かされるフレーズがある。
想像もできない位置に音が入ってくる。

ここ、ひっくり返ったもんっ
うわぁぁぁぁんっ
かっこいいの一言に尽きる。
音のこだわりが、ここに詰め込まれている。
👼 鳥肌
抱きしめて~
ブレイクのあと、バックの音がギリギリまで“ため”をつくる。
息を詰めて、時が止まったかのような緊張が続く。
そして、ついに動く。
ドラムがフィルで応酬を繰り返す。
バンド全体が一気に最高潮へと駆け上がる。
ストリングスはさらにその上へ、音の天井を突き抜けるように重なっていく。
どこまでも感情を引き上げていく。

羽根ないのに、なんでぷち空におるん……ぷち…
表現できないほどの感覚。
もう、トリハダが止まらない。
👼 唐突
あぁ~
転調している。
これはただの転調ではない。
メロディはそのままに、バックの音がゆっくりと崩れていく。
そう、崩れていくのだ。

こわ…こわくないもんっ……
うわぁぁぁぁぁんっ
まるで心のバランスが揺らぎ、現実と非現実の境界が溶け出すような、そんな音だ。
まともではいられない何か。
不安なのか、喪失なのか……
それは「明らかに意図された崩れ」としてそこにある。
アウトロでは、藤澤の音だけが静かに残る。
そして、何の前触れもなく音が途切れる。
何かを残したまま、ふっと消えてしまうように。
👼 芸術作品「天国」
曲が終わった後、浮かんだのは言葉にならない「違和感」と「残響」だった。
何もかもが説明のような言い方になってしまうが、「なにもなかった」ものを見せられた気がしている。
この光景は、どこか遠くの知らない世界ではなく、むしろずっと近くにあるのに触れられない記憶なのかもしれない。
誰もが持っている、心の断片だ。
藤澤の音だけが静かに残ったあと、曲はふっと終わった。
その余韻は、聴き手に委ねるように唐突にこちらに託される。

天国ってこんなとこやったん?
こんな日がくるなんて……
うわぁぁぁあああああんっっ
言葉を選ばずにいうと、どこか中途半端に投げ出されたような印象さえある。
「届かない輪郭」こそが、この曲が描いた「天国」なのだろうか。
希望でも絶望でもない。
ただ「在る」という瞬間の音。
だからこそ、こちら側にリアルを返してくる。
何もなかったものは、ここに在る何かかもしれない。
歌詞とともに読み解いたとき、核心のピースを手に入れることができるのだろうか。
ミセスの音は、見えないものの輪郭さえ表現してしまのか。
音だけで、これだけの感情を引き出してくる。
えぐいほどの芸術作品として魅了される楽曲である。

ぷち、ちょっとだけわかったぷち。
天国はふしぎぷちやったけど、すごい曲だったぷち…
ろろんは……
いまごろ泣き疲れて天国いったかも…ぷち。

いかへんもん…
でも、ちゃんと聴いたもん。
ろろんはな…
天国がささりすぎてるんよ…
元貴まる…
なんちゅう曲作るねん…
もっかい、もっかい聴くねん……
うわぁあああああああんっっ

…ぷちっ
(再生ボタン)
A magical record drawn from a captured moment.
『天国』 ― Stream Version
Mrs. GREEN APPLE
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