3人のミセスがFJORDに刻んだ魂
漂う光の中で
Mrs. GREEN APPLEのデビュー10周年。
ANNIVERSARY LIVE 《FJORD》のステージ。
息をのんで見守る中、大森のことばが放たれる。
これを見届けたのは、会場だけではなかった。
映像としても届けられたこのステージは、想像を超える多くの目に見守られていた。
驚きと期待が胸をざわつかせる中、ギターを弾く大森。
暗転の中、その指先の小さな動きに、もはや、聞き逃すまいと、集中して耳を澄ませる。
真夏の《FJORD》に澄んだ空気がひときわ静かに流れている。
そして「なにか」を噛みしめながら、大森はゆっくりと歌を始めた。

あの瞬間…覚えてるもん…🍃
時間が止まったんよ、一瞬!!
自分の息もとめてしまうんよ、やばかったもんっ💦
🌳 今を描くミセスの音
今歌おう
その一言を皮切りに、楽器が一斉に動き出す。
8分刻みのリズム。
ドラムのフィル、若井のオブリ、そのどれもが鮮やかな色を帯びる。
《FJORD》のキービジュアルは、まさに、この場面を切り取ったかのようだ。
澄んだ氷の山に打ちあがった花火と奇跡が織りなすオーロラのカーテン。
その光を浴びて煌めく光の粒。
音だけで感じる景色が、この映像を呼び起こす。
光の粒が静かな波のように色を帯びていく景色だった。
大森のゥェーイ!に応えるように、ストリングスが光の波を包んでいく。
会場は『Variety』の世界へ。

ドキドキドキドキ……
あかん…ぞわぁっって…。
なくやん、もぉぉぉ😭
🌳 優しい自由が跳ねる
大森の歌は、いつも “リズムとメロディのリンク” が大切にされている。
だからこそ繊細で深い《鳴り》を感じてしまう。
この曲のメロディは、驚くほど伸びやかで自由に広がっている。
2拍4拍を軸にしながらも、大森の奏でるメロディには「伝えたい」という思いが溢れている。
はるか遠くを意識するように、メロディが優しく揺れながら語りかけてきた…。
なんだこれは。
何とも言えない優しく包むようなグルーヴ。
メロディが紡ぐことばのアクセント。
その合間を、縫うようにすり抜けるように自由に重なる楽器隊。
それなのに、幾分も崩れることがない。
寄り添いすぎず、それでもそばにいる…。
このグルーヴは、思いを詰めた箱が大切に開かれていくようだ。
16分を感じながら組み立てられたドラム。
バスドラ、スネアの跳ねを乗せるバランス。
「このメロディだからこのリズム」と言えるくらい心地いい。
ただ、この跳ねた感じのリズムは今までのミセスであまり感じたことのないものでもある。
— 自由に広がり続ける新しい扉なのか?
この贈り物は、ここからどこへ届けられるのだろう。

受け取る準備できた…ぷち。
おうちで はんこもってまってるぷち。
🌳 ミセスの新しい扉
愛されたい
大きなシンプルなキメ。
ドラムは、メロディの4分のアクセントに細やかで跳ねるアクセントを散りばめている。
そしてフラムや三連符を交えながら色彩を変えていく。
絡み合う音の世界。
ここで生まれるメロディとドラムの絡みはまさに新境地。
これまでのミセスとは明らかに違うグルーヴが響く。
違和感などではない。
光が差し込むように、新しい扉が静かにひらきはじめているのを感じるのだ。
🌳 想いの受け渡し
ここだと言わんばかりに大森がその名を呼ぶ。
「若井ー!!」
その瞬間、若井のギターは炸裂する。
若井の魅せ場。
ここで、若井が見せたのは「思い」の音だった。
巧みなソロプレイではなく、ただただ ”思い” が響く音。
飾らないまっすぐな弾きざまが、胸を突き刺してくる。
音の一粒一粒に思いが走っている。
素晴らしい音だ。
「涼ちゃん!!」
若井から藤澤へ、バトンを繋ぐように音が走り、藤澤もまた熱い音を響かせる。
二人の思いが響く音の掛け合い。
思いをことばで直接伝える大森と、音で伝える若井、藤澤。
三人の思いがたしかに呼応し、音として行き交う。
そして、次へと繋がっていく。

うわぁぁん!
ミセス~~~~~~~~!
🌳 最高潮
ドラムは音数を増やし、16分の波を描きながら歌の”気持ちいいところ”にぴったりと寄り添ってくる。
繋がれたバトンが音の波を描くように重なる。
歌と同化したリズムの流れ。
スティックコントロール、強弱、打点、バスドラとのコンビネーション。
どれもが完璧に作用した、圧倒的なグルーヴ。
グルーヴマスターともいえるドラムが、Variety そのものを押し上げていく。

この時のまほう、すごかったぷち…。
たねごと飛んできたぷちっ!
🌳 感じるままに
ここからのサビは、言葉を超える。
胸がはちきれそうなほど、この高鳴る音を浴びることしかできない。
そして訪れる美しい音の波。
さっきまで暴れていた心拍が、すっと溶けるような美しい流れ。
浅瀬に立って見渡す景色が穏やかに映る中、次の展開へ。
同じ曲とは思えないほど、違う世界が広がっていく。
なんという優しい音なのだろう。
ドラムが4分でじわじわ踏み込み、音は少しづつ強さを増す。
ベースのスライド音が気持ちよく撫でていく。
そして大森の声は、徐々にその感情を増していく。
それは ”弱さ” を知った ”強さ” だ。
あの日
そして…その言葉で、胸の奥がすっと救われる。
なんだろう、このすがすがしい感覚は。

ぷち、ふるふるとまらんぷち…。
🌳 涙がこぼれる理由
暗い海を彷徨う確かな光の音。
ドラムのフィルのひとつひとつは宝石のようで、その海を彩る美しさに言葉を失う。
気づけば涙が流れている。
無意識だった。
それほどの景色を、この楽曲は響かせていた。
🌳 ただひとつの光
大森の手によって生まれた Variety 。
2015年7月8日リリースされた ミニアルバムと同じ名だ。
今、フェーズ2で輝く ”3人のミセス” の確かな軌跡のタイトルを背負った曲であることは言うまでもない。
この曲に込められたもの。
若井、藤澤へ、大森が紡いだ深い感謝。
”3人のミセス” がその存在とこれからを刻む決意。
Variety…この名に、その想いを込め、《FJORD》のステージにたつ大森、若井、藤澤。
これが、”3人の”
”Mrs. GREEN APPLEの” 楽曲だ、ということだ。
そして、ここに至るにはミセスを支え、共に船を動かす大勢のスタッフの存在がある。
想像するだけで、その裏の舞台は多岐にわたる。
さらに、今ここでそれを見守る大勢のファン。
すべてのまなざしが このステージに向けられている。
大森は、それらを抱えここにいるのだ。
この楽曲にはその全部が詰まっている。

元貴まるーーー!!
ろろんは…まるたちは…、ずっとここにおるからなぁぁっ!
🌳 最後に
ライブフィルムとドキュメンタリーの同時上映が告知された。
現在、上映中の《FJORD》と《THE ORIGIN》である。
音楽はただの”鳴りもの”ではなく、”魂の景色”だと改めて思う。
2025年7月に見た景色をここに記すことに意味がある、そう思っている。
だからこそ、音だけでは語りきれなかった景色を、いつか改めて記したいと思う。
敬意を込めて。

まるたちからも…ありがともん…🍃
A magical record drawn from a captured moment.
『Variety』 ― LIVE FJORD DAY2(wowow 2025.7.27)
Mrs. GREEN APPLE
🍃 Official site

