【ケセラセラ】DOME LIVE 2023 “Atlantis”より

On January 12, the release of 『lulu.』🍃

ケセラセラ

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(出典:@MrsGREENAPPLE_Official)

【ケセラセラ 】― Mrs. GREEN APPLE DOME LIVE 2023 "Atlantis" より
考察者:なもさん / 校正:まるたち
なもさんは、演奏やリズム、音響バランスなど、音楽の“音”そのものから楽曲を深く味わうことを得意とする考察者です。
この記事は、レビューや感想を重ねながら作品を読み解き、自身の演奏経験や音響的な観察力を活かして、楽曲の「鳴り」の世界を独自の視点で記した作品論です。


盛大な楽曲「ケセラセラ」は、
ひとりひとりの心を癒す小さな光の音で溢れていた。

🍃 静かで美しいはじまり

大森元貴の指揮で、藤澤と大森が同時に入る。
ケセラセラの言葉で、会場の空気が一瞬で変わる。
限界?上等。やってやろうか 力強い言葉が、すぐオーディエンスを惹きつけ、すでに会場が一体となっている。

愛を捨てるほど暇じゃない
ドラムが四分でバスドラムを刻み大森と藤澤を後押しする。

いつもAll right All rightはお馴染みの2回手拍子。
オーディエンスとの繋がりが会場のエネルギーに加わる。

ここを乗り越えたら 楽になるしかない でギターとベースがドラムのフィルで合流する。
一気に楽曲が前に押し出て流れるよに美しい始まりを迎える。

🍃 グルーヴの役割

間奏に入ると、スネアドラム先行のリズムが、前へ前へと曲を引っ張っていく。
Rock風に言うなら、頭打ちのリズムだ。
スネアドラムの繊細なタイミングが心地よいグルーヴ感を生み出だしている。
ジャストよりも僅か後ろに預けながらリズムを一定に保ち続けるのはとても難しい。
しかし、その僅かなニュアンスが自然と楽曲全体に深みを与える。

ベースの低音と重なる心地よさ溢れるのグルーヴの中、若井や藤澤にも笑顔がこぼれる。
この気持ちのよいリズム隊に安心して身を預けている証拠だ。

その心地よさは間違いなく会場のエネルギーを引き上げている。

🍃 楽曲の表情

痛み止めを飲んでも 消えない胸のズキズキが
ドラムは曲のテンションに合わせ、バスドラムとリムショットでとてもシンプルに組み立てられている。
ベースはバスドラムのアクセントに合わせながら、歌に寄り添うように音を運ぶ。
若井のギターは、まるで第二のメロディを奏でるように、歌と絡み合いながらのプレイを見せる。

些細な誰かの優しさで ちょっと和らいだりするんだよな
歌に込めた気持ちを全身で余すことなく伝える大森の歌唱は、ここでも例外ではない。
大森の優しい笑顔もこの曲の表情として観客ひとりひとりに届けられている。

🍃 サビへむかう

固めた殻で身を守って また諦める理由探すけど
ドラムの合図で、楽曲が徐々に盛り上がりを見せる。
スネアドラムとフロアタムを8分、徐々に音量が増す。
スネア三連ロールからのブレイク、そしてサビへ展開する。

🍃 重要なサビの音色

ケ セラセラ言葉一つ一つが力強く放たれる。
大森は、ドラムのリズムに身を任せながら自由に歌う。
自由で力強い歌声。
会場に優しく透き通った風が駆け抜けているような感覚になる。

🍃 ギターに注目

ここで若井のギターに注目だ。
非常に難解な音の運びが、このサビを支えるキーとなっている。
若井の音が加わることで、サビの表現が一層深まり、楽曲に欠かせない色をつける。
まさに、若井の音ありきのサビであると言っても過言ではない。

🍃 魔法をかける

生まれ変わるなら? また私だね。

ステージから放たれた言葉、表情、音色、すべてがひとつになり、この歌詞に包み込まれるような感覚。
まるで心がやさしくなだめられるかのようで、大森の歌声は観客の心に深く響き渡る。
そんな安堵の空気は、会場全体に広がり、観客の表情にも表れている。
曲の魔法を浴びる瞬間だ。

🍃 包まれる間奏

再び、スネアドラム先行のリズムが刻まれ、曲の流れに新たな息吹が吹き込まれる。
しかし、ただリズムを刻んでいるだけではない。
明らかにテンションが変わり、スネアドラムが放つショット音には、力配分とタイミングが精密に計算された技巧が隠されている。
その音の余韻が、まるで優しい時間を包み込むように響く。

🍃 若井と藤澤

若井のギターソロ。
これも単なるギターソロではない。
エフェクターを駆使した浮遊感のある音色と、スライド奏法で音楽が空間を漂っている。
藤澤は会場に語りかけるようなまなざしを向けながら、鍵盤で若井のソロをサポートしている。
藤澤の表情はいつもステージに欠くことのできない安心感と一体感をもたらしている。

🍃 堪能と期待の足元

ベースが動く。
音を切りながら、歌とバスドラムのアクセントにうまくバランスをとっている。
とてもかっこいいプレイだ。
リズムに合わせたドラムフィルはシンプルだが、次の展開は期待させるようなアプローチ。
三拍子の間奏から4拍子に変わり、スネアドラム、タム、バスドラムの組み合わせでフィルが炸裂する。

🍃 転調

ケ セラセラ
ハモリも加わり、転調。
大森の歌に合わせて、ドラムは3連譜を交えたフィルでリズムを乗せながら、明るさを増した音色に変化する。
ベースはどっしりとリズムを刻み、力強さは揺るがない。

🍃 魔法の作用

乗り切って見せる
ドラムの16分フィルからケ セラセラ でさらに転調し、曲は確実に堂々とスロープをのぼっていく。

それに寄り添いながらスネアドラムの音色はこのスロープに合わせてまた変化している。
打面のヒットポイントをわずかにずらして、力の伝え方をコントロールしているものと思うが、これが歌に同化し、足元に花が咲いていくように、徐々に明るさを増していくように聞こえている。
このドラムの感情表現は、曲の表現力に大きく作用する魔法である。
さらにベースも歌に同化してくる。

たまらなく気持ちが高揚し、だから、今日はちょっとだけご褒美をに続く。

🍃 重なる深み

私を愛せるのは私だけ
ここからダンサーも加わりさらなる盛り上がりを見せる。
バスドラムのアクセントが後押しするように、ベースはメロディに絡みながら、まるでもう一つのメロディが存在するかのようなプレイで、全体に深みを重ねている。

🍃 違和感の謎

ミセスのサポートやキャストの存在には、他のバンドでは感じられない独特の「違和感」がある。
いい意味での「違和感」である。
魔法録風に言えば、彼らは「特別な魔法を手にしている」ということだ。

単に技術や経験だけの話ではない。
プレイヤーではない何かだ。

これはミセスの軸である大森元貴のかけた「魔法」なのではないだろうか。
彼の貪欲なまでの表現姿勢に深く影響を受け、その姿勢を共鳴し、感動し、ミセスの音楽を深く知り、その世界の一部として存在しているからではないか。

ミセスの魔法は、音だけでなく視覚や空気までも一体にできるものだ。
だからこそ、ミセスの音楽は他のバンドと一線を画した表情を持っているのだろうと考えている。

サポートって何?
みんな『選ばれし魔法使い』なのだよ……ふふっ

🍃 明日へのファンファーレ

ドラムフロアタム1発で場面が変わる。
生まれ変わるなら? また私だね リズムは三拍子へ。
若井と藤澤もコーラスに参加し盛り上げる。

バイバイ無頓着な愛の日々 ラストはファンファーレへ。
ドラムはフィルを織り交ぜながら盛り上げる。
壮大で、かつ盛大なエンディングへ。

🍃 最大のご褒美

なるようになるのさ ケセラセラ 最後の歌詞のフレーズで、三拍子のドラムフィルが解放される。
放たれたフィルの応酬。
それに答えるかのように、大森のオブリが入り贅沢なラストを飾っった。

「ケセラセラ」のエンディングは、目に見えるものすべてが楽曲に溶け込んだ。
ファンファーレの余韻と爽快感。
曲が終わった瞬間、気持ちいい!と言える最大のご褒美である。


Atlantisの映像からみた「ケセラセラ」。
ステージから放たれた盛大な楽曲「ケセラセラ」は、とても小さな光の粒で溢れていた。
どんな小さな隙間にもエネルギーを与えることのできる魔法を見た気がする。

A magical record drawn from a captured moment.
『ケセラセラ』 ― Mrs. GREEN APPLE DOME LIVE 2023 "Atlantis"
Mrs. GREEN APPLE
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【ぷちの観察日記】
魔法録のURLが、まるたちの知らないXアカウントのプロフィールに記載されているみたいぷち…。
魔法録のアカウントは @rolon_pichi だけぷち。
ほかは魔法録とは関係ないぷち。ぷち、しらんぷち。
あやしい風に、気をつけてぷち。(ぷちより)
    🍃 これまでの観察日記は妖精のあしあとにあるぷち。
まる
《ケセラセラ》の考察、楽しんでもらえたもん?
もっと旅したいなら森の秘密基地 でほかの音の景色を探してだもん。

迷ったら、魔法の地図 をひらいて、道を探してみるといいもん🌿
魔法の地図